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やべっち卒業

やべっち卒業

いよいよオールナイトニッポン(ANN)とお別れする日がきたと思った。
学生時代から何百回と耳にしたビタースウィート・サンバがもう聞けなくなるのかと思ったら、柄にもなくちょっとした寂しさが胸をかすめた。

先週8/21放送のナイナイのANNをいつものようにベッドの枕元に置いたスマホから聞いていた。
最近は寄る年波には勝てず2時の時報の後に、radikoではバッファの設定で放送時間に遅延が生じるため時報代わりのチャイム然とした音の後に、岡村さんが「2時!!」と言う頃にはすっかり夢の中で、そのまま朝まで寝入ってしまうのだが、この日はエンディングの少し前にはっと目が覚めた。
暗闇の部屋にぼんやり光る時計の針がちょうど3時を指し、寝ぼけたまま耳元で流れるradikoの音に意識を集中した。ちょうどバッファで数分遅れのエンディングがはじまるところだった。

出し抜けに9月いっぱいでナイナイのANNが終了します、というやべっちの声が聞こえてきた。詳しくは来週の番組で説明するという。まさに寝耳に水である。まだ夢の続きを見ているのかなと思うまもなくその日の番組は終わってしまい、呆然としていうちに2部(オールナイトニッポンZERO)のウーマンラッシュアワーがナイナイの突然の番組終了宣言に対して大騒ぎしているので、本当のことだと認識した。

オードリーのANNは、好感が持てる春日の性格の良さをもってしてもカバーしきれない若林のわがままさ加減が鼻に付きはじめた頃からあまり聞かなくなっていたので、ナイナイが終わるということは、私にとって学生時代から聞き継いできたオールナイトニッポンのリスナーをやめることを意味する。

ナイナイのANNは、ナイナイがASAYANのMCをしている時期から聞きはじめた。19年くらいになる。木曜深夜イコールナイナイのANNという習慣が見に付くほどの長さだ。

岡村さんはニッポン放送を首になっても、趣味のダイビングでお馴染みの沖縄の地でミニFM局をしたいというほどラジオにはこだわりを持っているはずなのにおかしいなと首を傾げた。
謎のマジシャン「オカ・ムラー」という企画のスペシャルウィークでこれまで独壇場だった聴取率一位の座を一度JUNKに受け渡した週があったが、私が思う以上に人気に陰りが出ていたのだろうか。
重大発表の真相を語る日の読売新聞テレビ欄にナイナイのANNの広告が出た。これまで新聞にラジオ番組の広告を見たことはない。衰退するラジオ業界にあって、あと1ヶ月で終わる番組にわざわざ経費を割くだろうか。
番組ホームページには、番組終了の真相発表に加えて、さらに重大発表があるという思わせぶりなコメントが掲載されている。

こういった疑問を抱きながら8/28を迎えた。
やべっちがこう切り出した。「ANN終わりたいと言ったのは僕なんですね。ニッポン放送さんはもちろん、岡村さん、スタッフの皆さん一切そういうことは思っていないんですよ」続いて、20年半の歴史に幕を閉じることに気持ちが傾倒していった経緯を話し出す。
きっかけは岡村さんが約5カ月間休養したあのプッツン事件だった。「岡村さんがいつ帰ってくるかわからない状況が続いて。最悪は帰ってこない、その可能性もあったんですよね。僕なりに腹をくくって1人で楽しくやらせてもらったんですけど。5カ月で復帰して本当に良かった。帰ってきてすごく安心したんです」そして岡村さんが復帰して何週間かが経ち、その安心感がある種の達成感に変わっていった。「一段落というか、役目を終えた感が出てしまったんですよ。帰ってこないかもしれないという中やっていたのでほっとしてしまった。達成感というか感じたことのない感覚になり、前のANNの感覚じゃないなと思うようになってしまった」この気持ちの有り様にその後の4年間思い悩んできたという。

さらに番組の歴史を振り返るムック「ナインティナインのオールナイトニッ本」の出版があり、「番組本を出し終えて、自分の中で勝手にカウントダウンされていったんです」と、ますます達成感が強まっていった。その他にも番組20周年や1000回放送など区切りを迎えるたびに、やべっちの気持ちは番組終了へ傾いていった。

プッツン中、やべっちは岡村さんの代わりに慣れないハガキのコーナーを一生懸命務めていた。当然、役割分担で長年ハガキを読んできた岡村さんの妙技には及びもつかない。はじめは助っ人として吉本の芸人を呼んでいたが、やがてSPウィークにゲストを呼ばずに敢えてリスナーからのお便りコーナーを2時間ぶち抜き企画で臨むまでになっていた。やべっちのスタイルが出来つつあったのだ。

私の勝手な想像だが、その辺の楽しさを感じ始めていた矢先に岡村さんの復帰が決まり、熱狂で迎えられた復帰の影で、やべっちは再認識したラジオへの思いを誰にも告げずに密かに封印してしまったのではないだろうか。復帰の波が静まるにつれ、番組はこれまで通り元の鞘に収まっていった。せめて一人の時のコーナーをひとつでもやべっちのコーナーとして残していれば、そこに新たな刺激が加わり、復帰後に忍び寄ってくる達成感なるものを防げたのではあるまいか。

この日は目が冴えたまま番組を聞いていた。
恒例の「2時」を静かにつぶやいたあと、10月からの新パーソナリティーが告げられた。
固唾を呑んで聞き入った。「ナインティナイン岡村隆史のANN!!」と岡村さんが叫んだ。ああ、やっぱりそうだろうという安堵感が広がった。

折しもこの日は聴取率調査週間のスペシャルウィークだった。
やべっち卒業を企画として利用したのだろうが、あまりにも重苦しい内容だったと言わざるを得ない。
ともあれ、10月からの再スタートに期待したい。

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