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車窓に縁取られた国道6号線

車窓に縁取られた国道6号線

久しぶりにブックオフ店の水戸支店巡りに出掛けようと思い、国道6号線の下り車線に車を走らせた。
道程は6号線をひたすら直進し、50号線との交差点を左折する単調なルートだが、私にとって車窓に映る景色は少し違ったものだ。
特に土浦-千代田間はそうである。

土浦イオン付近から伸びる6号バイパスを抜けた中貫の少し先、学生の頃バイト帰りに日参したユニローズが見えてきた。下り車線の右手ではなく、左手側にある移転前の建物の方である。
ここを通過するとき、きまって一種独特な郷愁感が車内を満たし、横目で元ゲームセンターが壊されてないか確かめてしまう。
今回も無事建物が残っていたことで密やかな安堵感を覚え、その瞬間ハンドルさばきが幾分軽くなった。

下稲吉交差点の数十メートル先に、がんこやラーメンを発見した。前回通ったときにはなかったはず。
つくばにある同店がいつも繁盛しているように、こちらの支店も帰り道の午後3時頃に通ったときに行列ができていた。

この周辺の6号線沿いは何十年も前から変化がなく、静止画のように動きが止まっている。あまり代わり映えしない風景ではあるが、廃墟化したレストランが雑草に囲まれたまま歯科医院に変わり、旧千代田町役場に繋がる左折のT字路にあった梨狩り小屋がファミマに模様替えする程度の変化はある。
反対車線では閉店したセブン-イレブンが無地のサインポールと看板を剥ぎ取られたファサードを晒して、近隣商圏の需要と出店計画の乖離を証明しているのに、一体どんな損益を叩き出したのだろうか。

以前は必ずと言っていいほど渋滞していた石岡市境付近の下り坂になった。ここに差し掛かる手前、前職時代の癖で渋滞を迂回するためコカコーラ神立工場から裏道に折れようかという思いが浮かんだが、不景気のせいか道は空いていてそんな必要はなかった。

その曲がりくねった下り坂を降りきった左手にすかいらーくの変わり果てた姿が眼に入った。
今ではファミレスやコンビニといえば24時間営業と決まっているが、私の学生時代は夜の11時、長くても翌2時には「ホタルの光」のBGMとともに店内は真っ暗になり閉店していたので、深夜営業店は貴重な存在であって、当時この辺では唯一朝方の5時まで営業していたファミレスがこのすかいらーくである。ユニローズ同様バイト終わりに夜を明かした懐かしの場所になる。

左前方に近づく元すかいらーくの窓に陽が射した。ぼんやりとした反射光のなかに、窓側の一番奥の定位置に座って無駄話に花を咲かせる私たち、大きめのスプーンで食べるカニピラフ、目玉焼きハンバーグと大盛りライス、冷えたおかわり自由のコーヒーが見え隠れし、車が近づくにつれ折り重なった光の迷路は明け方の白みかけた曙光へと変化していった。
車が建物の真横を通過したとき、陽は陰り、その映像は一斉に消え失せた。次の瞬間、白い光が拭い去られた建物の窓には、サビついた貸店舗の看板が掛かっていた。

恋瀬川に架かる橋を渡り、石岡市に入った。
土浦-千代田間の四角い景色を通り抜け、目的地の水戸に向けてハンドルを切った。

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